コラム
ハノイの不動産市況
初めまして。6月1日からハノイ支店に勤務しております、岩坂です。
早いもので配属から1ヶ月が経ちました。ベトナムに来るのは初めてで、不安はありましたが、この1ヶ月でハノイ市内、ハノイ近郊、中国国境沿いの秘境等、色々と見て回りました。
ニンビン チャンアン複合景観 カオバン バンゾック滝
最初は、交通ルール無用のバイカー集団や、ガタガタの舗装されていない歩道などにとても戸惑いましたが、だいぶ生活にも慣れてきました。
ベトナム料理も美味しいですし、現地人は、優しい人も多く、気さくでハノイはとてもいい街だなと感じました。
話は変わりますが、色々と調べていて驚いたのが、「金箔で塗られた道」とも言われているハノイ観光の中心地である旧市街地周辺の不動産価格です。
旧市街地周辺の様子
なんと立地の良い場所では、中古の土地建物が1坪あたり4,000万円で売り出されています。
ベトナム人が家を建てる費用が平均1,200万円なので、旧市街地1坪で平均的な家が3件も建てられることになります。
以前、私が大阪で働いていた時は、1坪200万円の土地情報でも「高いなあ」と感じていましたが、ハノイもかなり高騰している印象です。
不動産市況高騰の原因は、物件の供給不足、需要増加はもちろんですが、建設期間長期化によるコストアップ、資材価格の高騰、高金利などたくさんあります。
また、ベトナム不動産業界では、2022年に大手デベロッパーの593億円にも渡る不正資金調達が発覚して以降、その他多数のデベロッパーも不正が判明。
それにより、資金調達市場が縮小し、経営が厳しい不動産業者が増加しました。
ここハノイでも、1,200件以上の建設工事がストップしているとのことです。
ハノイ市内の賃料相場も上昇しており、家賃値上げにより、ハノイ郊外へ引っ越すローカルの方も多いです。
ローカルの方の平均年収を考えると、不動産価格との乖離はかなり大きいと感じます。
成長著しいベトナムですが、不動産市況も目まぐるしく動いています。引き続き、注視していきたいと思います。