コラム
海外で怪我したとき(前半)
皆さん Xin Chào!
ご無沙汰しております、ハノイの山本です。
ハノイはすっかり雨季で、毎日のように夜になるとスコールが降って道が水没したりしています。
さて、私事ごとですが3週間前、日本人同士のラグビーコミュニティで遊んでいた時に突然アキレス腱を断裂してしまい、即手術・入院となったことで長くコラムを書けませんでした。多くの方にお見舞いをいただいたり、ご心配をおかけして誠に恐縮です。
現在、既に退院したものの、まだギプスが外れておらず、在宅療養(勤務)と松葉杖生活が続いています。かなり不便です・・・
海外で手術・入院したことがある人は少ないでしょうから、今回はその経験をシェアできればと思います。
私はアキレス腱断裂というものが初めての経験だったので、最初は何が起きたか自分でも分かりませんでした。後日ネットで調べたら「ボールが踵に当たったような感触」や「誰かに踵を思いっきり蹴られたかのような感触」と書かれていましたが、まさにその感触でした。
私はミニゲーム中に怪我をしたのですが、隣のグランドでベトナム人の子供たちがサッカーをしていたので、てっきり飛んできたボールが自分のふくらはぎに思いっきり当たったのか?と思い、振り返っても誰もおらず、全く立ち上がれなかったのでメンバーに担がれて退場するはめに。
すぐ病院に行かなくては、ということになったのですが当然自力では行くことができず、(立つこともできなかった為)メンバーの一人がベトナム人の知り合いに頼み、インターナショナル系病院の受入手配をしてくれました。
後日気づきましたが、私が入っている海外旅行保険の中には、近くの病院手配を日本語窓口でやってくれるサービスが付帯されていたので、そちらの窓口に電話すればすぐ整形外科の病院を探して受入手配をお願いできたのですが、その時にはまだ知らなかったのです。メンバーには本当に感謝です。
海外赴任する場合は、海外旅行保険の中にこの病院手配のサービスが付帯されているか、あるいは緊急対応できるウェルビー等の契約をされているか確認した方が良いと思います。海外で怪我をした場合、現地の言葉を使って自ら適切な病院を探すことはかなり難しいはずです。そんな時、日本語で症状と場所を伝えれば自分の代わりに近くの病院を探して受入手配の交渉までしてくれるのはかなり有難いです。
さて、救急車が到着するまで約30分~40分程(市内の大都会で怪我したのに、ずいぶん時間かかるところが海外ですね・・・)。
人生初めての救急車をハノイで体感することになるとは思いもよりませんでした。比較対象が無いので分かりませんが意外と質素だなぁというのが感想です。(笑)
さて、車に揺られること20分程度で病院に着いたわけですが、その時、私の懸念は大きく3つありました。
① 海外旅行保険の証書を持っていなかったこと
② 着替えも仕事で使うスマホもPCも何も持っていなかったこと
③ アキレス腱断裂はだいたい手術すると聞いていたが、海外の病院での手術なんて大丈夫なのかということ
①については、海外赴任者には必須のアイテムになります。
まず前提として、海外で外国人が病院に係る場合、ローカル病院にはさすがに医療水準や言葉の問題があるので、だいたい日系かインターナショナル系の病院に行くことになります。今回私が運ばれたようなインターナショナル系の病院は日本の病院と比較して驚く程医療費が高いことがほとんどです。
国や地域にもよりますが海外旅行保険に入っていれば、多くの場合キャッシュレス決済といって自分で医療費を立て替える必要が無く、とても便利です。
海外旅行保険は必須ですね。
しかし、これを使うにはその保険証書を持って病院に見せないといけません。私はまさか自分が病院運ばれるなんて思ってもいないことからその証書は家に置いてあり、
怪我してすぐ病院に運ばれたのでそれを取りにいくこともできませんでした。
したがって救急車の搬送費用に加え、病院に着いてからの診察費用、手術費用、入院費用諸々全てをクレジットカードで立替払いすることになりました。
その時クレジットカードを持っていなかったことを考えたらぞっとします。どんなときもクレジットカードは持っておけと教えてくれた母親に心から感謝した瞬間でした。
②の懸念については、プライベートのスマホがあったのでなんとか会社関連に連絡をすることができ、無事?解決。
そして③の懸念ですがこれが本当に怖かった。
まずそもそも高度な英会話なんてろくにできないですから、うまく質問することもできません。
(その日は日曜日だったので不在でしたが、普段は日本語の医療通訳がいる病院だったのでその点は安心でした)
何回も腕に針を刺して失敗した採血ド下手な看護師にもろくにクレームをつけることができませんでした。海外あるあるだと思います。
そしてレントゲン、エコー診察を終えてわけもわからず、ベトナム人のお医者さんにこの後3時間後に手術しますよと言われ、私はまな板の上の鯉状態で一人不安に手術を待つのでした。
いきなり全身麻酔手術からの入院生活、退院後の学びや経験シェアについては次回にまた書こうと思います。
それでは、皆さん健康が第一です。今週もがんばりましょう!