コラム

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4月末から5月にかけての連休について

4月末から5月にかけての連休について

みなさん Xin chào !

山本です。

 

ベトナムでは毎年4月末から5月頭にかけて祝日があります。祝日がとても少ないベトナムではテトに続き貴重な連休となりますので、多くの人が楽しみにしています。

具体的には下記の祝日になります。

  • 独立記念日(南部解放記念日):陽暦の4月30日
  • メーデー:陽暦の5月1日

 

 

今年は政府の方針に従い、みらいVNも4月20日(土)を4月29日(月)の代わりに振替出勤にすることで4月27日(土)~5月1日(水)まで5連休となりました。他社でもこのように休日に振替出勤とすることで5連休にするケースは非常に多く、一方でこの休日の振替出勤について休日割増賃金は必要なのかとよく聞かれますので、少し説明します。前提としてベトナム労働法は日本の通達やガイドラインのように細かい運用部分まで説明されていることが少なく、事案ごとに労働法を解釈し、自分で判断していく必要があります。(よって経験や事例がとても重要となるのです)

 

さて、本題ですが日本では事前に労働日と休日を入れ替える(=振替)ことでその元々の休日を平日扱いとすることが可能です。一方、ベトナムでは事情が異なり、このような措置はありません。元々定めた休日は事前に振替をしたところで平日扱いとはならないと解釈しておくことが無難です。そのような記載がベトナム労働法や通達には明記されていないからです。そしてベトナムの休日労働の割増率は200%なので、原則はこれを支払う必要があると考えておくべきでしょう。

では実態はどうなのかということですが、これはケースバイケースで従業員との事前合意があれば通常の労働日として取り扱っても差し支えないのではないかというのが私見です。実際にそうしている例も多くあります。今回は5連休にするための休日振替出勤になるので従業員からすると本来喜ばしいオプションでしょう。従業員にとって望ましい運用をしたうえで、割増についても法令原則に則るのは少々乱暴ではないでしょうか。もちろん従業員との信頼関係が成立している前提にはなりますが、事前に通常労働日として取り扱う代わりに5連休にすることで合意を得ていれば後日トラブルとなることは防げるのではないかと考えられます。もちろん法令原則で言えば、この運用は問題無いとは言い切れない為、最終的には各社判断にはなります。ただ、私は社労士としての日本勤務時も、ここベトナムに来てからにおいても、法令原則より一般的な感覚や常識、会社と従業員の心情を重視したいと考えていますので、参考にしていただければと思います。

 

日本もゴールデンウィークに入りますが、ベトナムに旅行される方もいらっしゃるでしょうか。ちなみにベトナムではこの連休期間について、以下のお祭りイベントもありますので、ベトナムに来られる方がいれば、是非参考にしてください。

  1. ハロン(Ha Long)

ハロン湾で有名な北部の都市です。4月30日と5月1日の休日中に、11の文化・芸術・スポーツイベントを開催する予定です。同省ハロン市への観光促進を目指して、国内外の遊覧客にハロンの観光イメージをPRするイベントです。その中では、「2024ハロン・カーニバル(2024 Ha Long Carnival)」を開催します。またこのイベントでは、地域の歴史文化や音楽芸術を組み合わせる活動を実施して、特に、ドローンを飛ばしたショーが多くの観光客を誘致するようです。

  1. ニンビン(Ninh Binh)

映画キングコングの舞台にもなった北部ニンビン省では、2024年4月26日よりチャンアン遺産(Trang An)が世界の文化遺産・自然遺産としてユネスコに登録されてから10周年記念イベントを開催します。花火大会、チャンアンフェスティバル、マラソン大会などの一連のイベントが開催されます。

  1. ホーチミン(Ho Chi Minh)

4月30日の夜、ホーチミン市の中心部とトゥードゥック(Thu Duc)市では芸術的な花火が打ち上げられて、展示会、文化公演、芸術、スポーツ活動などを開催されます。

連休中に各地方で多くの観光活動が開催され、多くの人出が予想されますので航空券やホテル、各種観光サービスの価格が通常より高くなりますので注意してください。連休でも一時帰国がかなわない駐在員の皆様も、上記のお祭りイベントに参加してみてはいかがでしょうか。良い連休をお過ごしください。

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