コラム
ベトナムカルチャーに触れる
みなさんはじめまして。
今年の4月からホーチミンにて勤務している横関です。初対面の方からはよく相撲みたいな名前と言われます。ぜひ、横綱の「横」に大関の「関」で「横関」と覚えてください。
まずは簡単に自己紹介。私は滋賀県北部出身の35歳で、妻と長女(5ヶ月)と一緒にホーチミンに渡り約1ヶ月が経過したところです。
私自身のベトナム生活自体は約1年が経過したのですが、この1年間は、できる限りベトナム文化を知るということを目標にして様々な経験をしてきました。
特に食文化について興味があったので、今回は食を通してベトナムに触れていきたいと思います。
まずは、バリアブンタウに訪問した際のカブトガニ。
日本では天然記念物にも指定されている貴重な生物としてイメージが強かったのですが、ベトナムにおいてはただの食料!1匹300円程度で売られており、炭火で焼いてネギや日本の味噌風の調味料で味付けし、卵を食べます。
感想は、アラザン(ケーキなどに乗っている銀色の小さい粒)程度のたまごが、口の中に残り、食感はとても硬い。味はなく、一度食べたら満足する一品でございました。
次はホーチミン市内でも食べることのできるホビロン。
これはアヒルのたまごで有名な食材なので是非挑戦したいと思っていた一品。滋養強壮に良いとされ、東南アジアでは良く食されているもの。ベトナム人の友人に連れられ、いざ挑戦。
あえて中身が写っていない状態の写真にしましたが、噂通り見た目のインパクトは強烈。
まずは、たまごの上の部分をスプーンでたたき、少し殻を割る。殻を割ったら、内部に透明の液体がたまっているので、ひと思いに飲み込む。
その後は、ライム塩などの調味料を加えて中身を食べるのですが、味の感想はレバー+ゆで卵の一部分を一緒に食べている感じで、おいしいと言えばおいしい。こちらも150円程度で楽しむことが出来るので、ぜひベトナム食文化のひとつとしてたのしんでほしいと思います。
最後にご紹介するのが、ホイアン名物のカウラウ。
そのルーツが日本の伊勢うどんにあると聞けば、多くの人が驚くでしょう。
16世紀、ホイアンは国際貿易の中心地であり、多くの日本人がこの地に住んでいました。日本人町が形成され、日本文化が広まり、その中で、伊勢うどんも伝わったとされています。
伊勢うどんは太くて柔らかい麺が特徴で、カオラウにもその影響が見られます。カオラウは太くてもっちりとした麺が使われ、特製の出汁とともに提供されます。
現地の食材と融合し、独自の進化を遂げたカオラウは、歴史の風味を楽しむことができる一品です。ホイアンを訪れる際には、ぜひカオラウを味わってみてください。
ベトナムでは、犬や猫も食べる文化があると聞きますが、ベトナムの友人に話を聞くと、ベトナムに住む若い世代の人々になるとほとんど食べることはなく、カブトガニやホビロンもそこまで受け入れられてはいない食材のようです(主に、年齢層の高い世代の人たちにおいて食べる習慣が残っているようです)。
ベトナム国内の平均年齢は非常に若いことで有名ですが、このような昔ながらの文化というのも時代の流れとともに消えていくのはとても残念です。
日本も同様ですが、外国人のほうがそれぞれの国の昔ながらの文化に触れたいという気持ちが強いと思うので、ベトナムで勤務する間はその国の文化を大切に生活していきたいものです。