コラム
ベトナム道路事情
みなさん Xin Chào!ハノイの山本です。
ハノイはいよいよ本格的な夏到来です。外を歩きたくない季節がやってきてしまいました。
日中でなければ気温も低いので、散歩をしたい方は早朝か夜がお勧めです。
私は最近、朝起きてから出勤前に、家のそばにあるちょうど良い大きさの湖(池?)の周りの散歩を始めました。たまに調子良い日は走ったりします。朝の空腹時での運動は身体にとても良いとYouTubeで見ました。今のところ1週間は継続できています。
さて、私は「キンマー通り」というところに住んでいるのですが、ずっと大規模工事をしている為、道が狭く朝と夕方は通勤の人たちでいつも渋滞が酷いことになります。そこで今日はベトナムの道路事情について、以下私の主観をお伝えします。これから初めてベトナムに来られる方は是非覚えておいて欲しいと思います。
ハノイやホーチミン等の大都市では、道路の渋滞はまず避けて通れません。特に通勤時の朝と夕方から夜にかけておこります。電車がほぼ無いベトナムでの移動手段は基本バイクとなるので、外はバイクだらけになります。旅行で初めて来られる方もまずそのバイクの数に圧倒されることでしょう。この無数のバイクが歩道の上に停まったり、タクシーや乗用車の路上駐車が平然と行われていて、結果、自然と道路の幅も狭くなるので渋滞がますますひどくなります。
そしてそのバイクや車ですが、全然止まってくれません。
日本では歩行者優先という言葉があり、路上のヒエラルキーは歩行者が一番上(優先)ですが、ベトナムでは全くそんなことありません。では何が優先されるかというと「速く動くもの」優先です。更にいうと車が大きくなればなるほど優先度が上がる(と個人的に思っています)、したがって、バスのような大型車が最も優先され、私のような普段バイクに乗らない歩行者は肩身の狭い思いをするのがベトナムなのです。
ではどうやって道路を渡るのか?横断歩道は無いのか?こんな疑問を持たれるでしょう。
たしかに横断歩道はあります。ただ、日本のようにしっかり信号が完備されているところはまだまだ多くありません。信号が無い横断歩道も多いのです。(しかも結構長い横断歩道です)たとえ信号があったとしても、それだけを信じてはいけません(笑 )
本当に信じられるのは自分の目で見た情報だけになります。青だから車は止まってくれるという概念は、日本だけだと自分に言い聞かせて普段道路を渡っています。ベトナムの路上で外国人が気を付けなくてはいけないことはひったくりや詐欺等色々ありますが、まずは、とにもかくにも車(バイク)に轢かれないことなのです。けして大げさな話ではなく、初めてベトナムに来られる方はよく覚えておいていただきたいと思います。
では実際に渡る方法ですが、歩行者は通り過ぎるバイク集団を静観し、その間隔が空くわずかな隙を狙って一定のスピードで歩いて通り抜けます。(急に立ち止ったり急に走り出すのは本当に危険なのでやめましょう)信号が無い横断歩道では、バイクや車が勝手に止まってくれることはありません。つまりどこかで勇気を出して渡り始めなければ一生渡れないことになります。最後は勇気です。
私も来越当初はこの文化にかなり戸惑いましたが、いまはもう慣れてしまったのが悲しいです。たまに日本に行った時は、なんて歩行者に優しい国なんだろうと毎回感動すら覚えます。
最後にベトナムらしい写真を一枚お見せしましょう。
朝、私が事務所に行くためにキンマー通りを歩いている際の一枚です。バイクが歩道の上を走っています、道路が渋滞で混んでいるので少しでもショートカットする為に歩道を走っている光景ですね。日本だとおそらく問題になるかと思いますが、ベトナムではこれは日常です。(笑) そのせいでハノイの歩道はいつも舗装がされていなくて汚く歩きづらくなっています。逆にダナン等のリゾート地は道路も広く、観光地でもあるのでさすがに歩道が舗装されていて綺麗な印象を受けます。是非一度旅行や出張された際は、他の都市との歩道も比較されると面白いかと思います。
それにしてもこのバイク、歩道を走るだけでどれだけショートカットになるんでしょうか、疑問です・・・
それでは今週もがんばりましょう!