コラム

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ベトナム建国80周年記念パレード

ベトナム建国80周年記念パレード

シンチャオ!みらいコンサルティングベトナムの金森です。
この7月にハノイへ赴任しました。赴任から早2か月、活気あふれる街のエネルギーに圧倒される日々を送っています。

そして先日、赴任して間もない私にとって、この国が持つ歴史の重みと未来への力強い希望を肌で感じさせてくれる、特別な瞬間に立ち会うことができました。それは、ベトナム建国80周年を祝う盛大な記念行事です。
日本にいらっしゃる皆様にはあまり馴染みがないかもしれませんが、ベトナムにとっての9月2日は、単なる祝日ではなく特別な日です。今から80年前の1945年9月2日、ホー・チ・ミン主席がハノイのバーディン広場で独立宣言を読み上げ、東南アジアで初めての社会主義国家であるベトナム民主共和国が誕生しました 。

同僚のベトナム人で日本語が話せる人は皆さん口を揃えて「国のお誕生日です」と言われていて、表現がちょっと可愛いなと思いました。

この記念式典に向けた準備は、数週間前から本格的に始まり、特に印象的だったのが何度も行われた軍事パレードのリハーサルです。そのたびに市内中心部では大規模な交通規制が敷かれ、車やバイクが主な移動手段であるハノイでは多くの人の移動が制限されました 。

私の家の前もパレードの通り道になっており、帰宅できなくなるかもということで在宅勤務を余儀なくされました。

しかし、こういった規制(規制時間も17時開始が12時開始になったり、しかもこれが前日に変更になるんですよ)も不満の声よりも、国を挙げての行事への期待感が強く伝わってきました。私も人が多すぎてマンションから外に出られなくなる不便さよりも、移り住んで早々にこの行事を見ることができたので、良いタイミングで赴任してきたなぁと思った次第です。

リハーサルの時からパレードを良い場所で見るため、その日のお昼ごろから場所取りが始まります(その道を軍隊が通るのは夜21時頃)。リハーサルからベトナム人の本気を感じましたね。

※こちらはリハーサルの自宅前の様子。夕方には人がいっぱいになり、夜に行進します。

ちなみに本番当日はなんと前々日から場所取りをしていたグループも見かけ、前日には激しい雷雨が3回もありましたが、沿道には人が増える一方でその熱意には本当にただただ驚くばかりでした。

※街の至る所で国旗が飾られ、街中お祝いムードです。また皆様が身に着けているベトナムの国旗をデザインに入れた色んなグッズも至る所で販売されていました。ちなみに私もTシャツとスカーフ買いました。

そして迎えた式典当日。軍事パレードはまさに圧巻の一言でした。陸軍、海軍、空軍、国境警備隊、公安警察、民兵など多岐にわたるベトナム人民軍の部隊から、約1万6,000人もの兵士が参加したと言われています 。整然とした行進は、力強くそして美しさを感じました(現場では、軍が通る度に沿道から割れんばかりの大声援!)。

※当日はめったに見ることができない戦車を観に行きたかったのですが、沿道の人の多さで自宅からの移動が困難となり断念。

※女性兵士の皆様もご活躍されていました。

※沿道からの皆様の声援が凄かったですね。

また、中国、ロシア、ラオス、カンボジアの軍事部隊も参加しており、近隣諸国との友好的な外交姿勢を示す重要なメッセージとなったのではないかと感じています 。

ベトナムは、独立と統一のために長きにわたる戦争の歴史を歩んできました。その歴史を知るにつれ、この日の盛大なパレードは単なる軍事力の誇示ではなく、平和と独立を勝ち取ったことへの強い誇りと、未来への希望を象徴しているのだと感じました。

この国が過去の歴史を乗り越え、国際社会で存在感を増していく姿を目の当たりにし、その活気とエネルギーに圧倒され続けています!

今後もこの国の成長を見守り、その魅力を日本の皆様にお届けしていきたいと思います。

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